予防歯科
悪いところができてからではなく、悪くならないように定期的に通うのが賢い歯医者の使い方。毎日きちんと歯磨きをしているからと過信は禁物。自分では気づかない磨き残しがたまり続け、それが治療困難な疾患に結びつくこともあります。
季節の変わり目ごとに、定期検診にいらして下さい。はじめてでもご不安には及びません。「検診できました」とおっしゃっていただければ、むし歯検査、歯周病検査、歯のクリーニングを行わせていただきます。
隠れたリスクを調べるための検査
むし歯や歯周病のなりやすさを調べる、「唾液検査(シルハ)」
むし歯リスクを測定するための検査です。
「毎日、しっかりと歯を磨いているんだけどむし歯になってしまう…。」という方は、そもそも体質がむし歯になりやすい体質であるということも考えられます。
検査では、唾液の量や中和力(お口の中を酸性から中性に戻す力。再石灰化を促進し溶かされたエナメル質を修復する)むし歯の原因細菌の数などが分かります。
検査にかかる時間はわずか5分。結果はその場ですぐにわかりますので、検査結果の説明のために、後日わざわざご来院頂く必要もございません。
ご自身のお口の中の環境や体質を把握することで、自分に合った予防法を知ることができますので、お気軽にご利用ください。
唾液からがんのリスクを調べる「がんリスク検査(サリバチェッカー)」
「サリバチェッカー」は、慶應義塾大学先端生命科学研究所の研究成果をもとに開発した、がんの早期発見が期待できる新しい検査です。だ液中の代謝物を最新の測定装置を用いて測定、解析することで現在がんに罹患している可能性を調べることができます。
だ液中には体の中で生成される多数の小さな分子(代謝物)が含まれています。
サリバチェッカーはこれらの物質でがん組織の中から特異的に濃度が上昇する複数の物質を最新の測定装置で分析し、さらに人工知能で解析することで、臨床研究のデータと照らし合わせてがんの疾患リスクを評価しています。
血液や尿と違い痛みや負担もなく検査できるため定期的なセルフチェックに最適なスクリーニング検査です。
⇒がんリスク検査(サリバチェッカー)について、詳しくはこちら
口腔内の細菌を調べる、「バクテリアセルフチェッカー」
バクテリアセルフチェッカー(mil-kin)は、口腔内の細菌をスマートフォンの画面で簡単に確認できる機器です。
患者さん自身の口腔内にある細菌(プラークや磨き残し)をチェアサイドですぐに見ることができます。
ご自身のお口の中をよりよく理解していただくためのツールとしてご利用いただければと思います。
当院で行っている予防歯科メニュー
クリーニング(PMTC)
PMTCとは、プロフェッショナル・メディカル・ティース・クリーニング(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と言って、専門家による機械的な歯面清掃のことです。
毎日隅々まで磨いているつもりでも、どうしても歯ブラシの届きにくい所や汚れの溜まりやすいところが出来てしまいます。
そのような部分からむし歯や歯周病が進行してしまうのを防ぐために、特別な訓練を受けた専門の歯科衛生士が専用の器具を使って徹底的にお掃除します。
ブラッシング指導
ブラッシング指導とは、歯磨きのやり方の指導のことです。
歯磨きのやり方なんて、教えてもらわなくても解ってるよ!という方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、ご自身ではちゃんと磨いているつもりでも、プラークを落としきれていないケースがとても多いでのす。
また、歯並びや歯の状態は年齢を重ねると共に変化してきますので、その時その時のご自身のお口の状態にあったブラッシング方法をマスターする必要があります。
当院では、患者さまのお口の中の状態や、磨き方の癖なども考慮しながら、丁寧に指導させていただいております。
シーラント
シーラントとは、汚れが溜まりやすくむし歯になりやすい奥歯の溝の部分に、フッ素を配合した白いプラスチックを埋めることで、溝に汚れが溜まるのを防ぎ、むし歯を予防する方法です。
特に、6才臼歯(前から6番目の奥歯)は溝も深く、もっともむし歯になりやすい歯ですので、この歯が生えてきたらシーラントによるむし歯予防処置を検討してみましょう。
注射をしたり、歯を削ることもありませんので、お子様への負担も少なく処置ができます。
フッ素塗布
フッ素とはミネラルの一種であり、自然界に多く存在する成分で、歯や骨にとって欠かすことのできない必須栄養素です。
フッ素には、歯の再石灰化を促進したり、歯質を強化したり、むし歯の原因となるさ酸の生成を抑制したりする効果があります。
歯質が弱くてむし歯になりやすい乳歯や生えたての永久歯を強くし、むし歯になりにくい環境をつくることが期待できます。