歯周病
- 唾液の検査(むし歯と歯周病のリスクを知る)
- デジタル顕微鏡で菌の活動性の検査
- 歯周病簡易検査(歯の写真、歯のポケット1点測定)
- 歯周病精密検査(歯の写真、歯のポケット4点・プラーク付着・動揺度・歯ぐきの退縮度測定)
- 画像診断:歯全体のレントゲン
- 画像診断:1本づつの詳しいレントゲン
- プラーク除去
- ペリソルブによる歯周予防治療のためのクリーニング
- 着色除去
歯周病とは、歯を支えている骨や歯肉などの歯周組織に起こる病気で、お口の中に常にいる細菌(常在菌)による感染症です。
歯磨きがしっかり出来ていないと、歯の周囲にプラ-ク(歯垢)が付きます。プラーク中には億単位の細菌がいて細菌が出す毒素によって周囲の歯肉が炎症を起こします。
この炎症をそのまま放置しておくと、歯を支えている骨が溶けて少なくなり、歯がぐらぐら動くようになって咬むことが出来なくなってしまいます。
担当衛生士制
当院では、経験を積んだ歯科衛生士が一人の患者さまをずっと担当する「担当衛生士制」を採用しております。
歯周病治療において担当衛生士制を採用するメリットは、なんといっても「同じ人の基準」で計測測定ができるということ。もちろん、歯周病検査には一定の測定基準があるのですが、測定する人によって、その数値が意外と大きく違いが出たりしてしまうこともあるからです。
担当衛生士は初診時より患者さまのお口の中を確認しながら処置を行いますので、数値では見れないようなお口の中の状態の変化も敏感に察知し、効果的なアドバイスや適切な処置を行うこともできます。
ブラッシングが上手になったが、日々の生活状況に変化はないか、など、患者さまとのコミュニケーションを大切にしながら2人3脚で治療に取り組んでまいります。
歯周病治療において衛生士の重要な役割は、ご自宅でのセルフケアで磨き残してしまった歯の表面(特に歯と歯の間)のプラークの除去と、歯ブラシが届かない歯周ポケット(歯と歯ぐき隙間の深い溝)の中の数週間以上溜まったままの高病原化したプラークの除去です。定期的な衛生士によるプロケアで、歯ぐきの奥深くの歯の根に歯石ができてしまうことも防ぐことになります。これにより歯を抜かなければいけないような歯ぐきの状態になることを予防します。
ただし、プロケアだけに頼り切ってしまうことは危険です。毎日のお食事のたびのセルフケアがとても大事です。良い状態を保つためには、みなさまがご自身の歯の主治医とならなければいけません。みなさまがご自身の歯の良き主治医になれるようにご指導をさせていただくことも衛生士の重要な役目の1つです。
隠れたリスクを調べるための検査
むし歯や歯周病のなりやすさを調べる、「唾液検査(シルハ)」
むし歯や歯周病リスクを測定するための検査です。
「毎日、しっかりと歯を磨いているんだけどむし歯になってしまう…。」という方は、そもそも体質がむし歯になりやすい体質であるということも考えられます。
検査では、唾液の量や中和力(お口の中を酸性から中性に戻す力。再石灰化を促進し溶かされたエナメル質を修復する)むし歯の原因細菌の数などが分かります。
検査にかかる時間はわずか5分。結果はその場ですぐにわかりますので、検査結果の説明のために、後日わざわざご来院頂く必要もございません。
ご自身のお口の中の環境や体質を把握することで、自分に合った予防法を知ることができますので、お気軽にご利用ください。
リアルタイムPCR検査(ターゲット遺伝子を定量することができるPCR検査のことです)
歯周病はお口の中に常にいる菌の感染症です。1度菌に感染してしまうと、お口から追い出せなくなってしまいますが、悪い菌に感染しないように予防することは可能です。
感染の時期は図のとおりです。
ご自身のお口の中に歯周病を発症するハイリスクの菌が存在するかを調べて、それに応じて今後どのような対応をすべきかを把握しておくことが大切であると思います。
もし感染をしているようであれば、細菌の変化(Microbial shift)が起こらないように適切な管理を行います。
通常の治療で症状を抑えられない場合にはペリソルブや歯周内科治療で菌を抑制していきます。
例えば、ご結婚前、出産前などこれから家族が増えるタイミングに調べてお子さまへの感染予防の対策を考えると良いのではないでしょうか。
目的/方法 | 内容 | 費用(税込) |
歯周病菌検査 |
お口の中の菌の状態を確認する検査です |
11,000円 |
レッドコンプレックス(3種類)の検査です |
22,000円 |
|
レッドコンプレックス(5種類)の検査です |
33,000円 |
歯周病の発症原因とされている細菌で、特にハイリスクの歯周病菌(Porphyromonas gingivalis:Pg菌:ポルフィロモナス・ジンジバリス、 Tannerella forsythia:タネレラ・フォーサイシア、 Treponema denticola:トレポネーマ・デンティコラ)はレッドコンプレックスとよばれています。検査では、レッドコンプレックス(とくにPg菌)の有無によって、病原性の高い歯周炎かどうかを判定します。
中等度〜重度になりかけの歯周病の場合で従来の保険治療で改善をするものに関しては、セルフケアをご存知なく悪化してしまった、いわば不潔性の歯周病なので時間がかかってもあきらめないで定期的なプロケアとご自宅でのセルフケアを続けることをお奨めします。
当院での歯周病治療
ブラッシング指導
ブラッシング指導とは、歯磨きのやり方の指導のことです。
歯磨きのやり方なんて、教えてもらわなくても解ってるよ!という方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、ご自身ではちゃんと磨いているつもりでも、プラークを落としきれていないケースがとても多いでのす。
また、歯並びや歯の状態は年齢を重ねると共に変化してきますので、その時その時のご自身のお口の状態にあったブラッシング方法をマスターする必要があります。
当院では、患者さまのお口の中の状態や、磨き方の癖なども考慮しながら、丁寧に指導させていただいております。
スケーリング&ルートプレーニング
スケーリングとは、歯に付着しているプラークやこびりついた歯石を、スケーラーという専用の器具で除去することです。
歯石は、時間が経てば経つほど硬くなり、ブラッシングではなかなか取ることができません。そのため、プロの手によるケアが必要となります。
また、スケーリングの後はルートプレーニングを行い、歯の根の表面をツルツルになるように磨いていきます。こうすることで、歯の表面にプラークが付きにくくなります。
軽度の歯周病であれば、ご家庭でのブラッシングと歯科医院でのスケーリング&ルートプレーニングをしっかりと行うことにより、ほとんどの症状は改善が可能です。
ペリソルブ
ペリソルブとは出血や細菌リスクを最小限に抑えた歯周病治療です。
ペリオプロ(ペリソルブ療法)は、スウェーデンで生まれた、歯周病菌に侵されている歯ぐきの内側(上皮細胞)を除去して新しい細胞と入れ替えることで、歯周ポケット内部の歯周病菌の増殖を抑える治療法です。
目的/方法 | 内容 | 費用(税込) |
歯周病菌の増殖を抑える |
歯周ポケットに薬剤を入れ、ポケット内の歯石等を除去していきます |
11,000円 |
歯科用レーザーの活用
患者さまにとって負担の少ない治療を実現するために、当院では歯科用レーザーを導入しております。
レーザー治療は痛みを和らげる効果だけではなく、その殺菌効果により治療後の炎症を抑えたり、傷の治りを早くする効果も期待でき、初期のむし歯や歯周病、知覚過敏や口内炎など、さまざまな分野において活用することができます。
歯周病治療においては、歯周ポケット内の奥深くまで繁殖してしまっている歯周病菌をレーザーによって殺菌・消毒します。
レーザーには血行促進効果もありますので、歯茎の治癒を促進し、短期間での治療が可能になるというメリットもございます。
当院では保険と自費治療の両方で必要に応じて活用させていただいております。
副作用もほとんどないことから、全身疾患をお持ちの方や妊婦さん、小さなお子様まで幅広く適用できますので、ご希望の方はお気軽にお申し付けください。
薬で治す、歯周内科治療
歯周病は感染症です。お口の中に住んでいる菌による感染症なので住んでいる菌を追い出すことができません。
お口の中の菌は人それぞれなので、レッドコンプレックスと呼ばれる菌に感染していなければ、ご自宅でのセルフケアと保険でできる歯科医院でのプロケアを徹底するだけでもかなり効果があります。ですがレッドコンプレックスに感染している場合には猛威をふるう菌に抵抗できない場合があります。
このような重症な歯周病の場合には歯周内科治療がかなり有効となります。
歯周内科治療にはリアルタイムPCR検査と顕微鏡にて菌の確認が必要です。
歯周内科治療は、歯周病の原因菌を特定し、薬を使用して除菌するという新しい歯周病治療法です。
今までの歯周病治療は、中等度以上に進行してしまった場合は外科的な処置を行うのが主流でしたが、外科手術は患者さまにとっても負担が大きく、歯茎が下がってしまったり、知覚過敏を引き起こしてしまう場合もあるといったデメリットもありました。
歯周内科治療は、薬剤(抗生物質)の内服により歯周病菌を除去する治療法ですので痛みもなく、患者さまのご負担を抑えて治療を行うことができます。(薬剤によるアレルギーがある場合には治療がある場合にはこの治療をおこなうことができません)
歯周内科治療は保険の適用が出来ないため自費治療となりますが、外科手術は行いたくないという方にはお薦めの治療法です
※非常に進行してしまっている歯周病の場合には、咬めなかったり、咬むたびに歯根膜炎という炎症を起こしてしまったり、全身の炎症を助長してしまったり、全身的な疾患の原因を作ってしまう場合があります。
歯周病の治療は、歯のため、全身疾患の予防のために、どうすることがベストであるかを考えなければいけないので、様々な危険性が高い場合には歯を抜かなければならないこともあります。
目的/方法 | 内容 | 費用(税込) |
歯周病菌抑制 |
歯周病検査→菌に作用する抗生剤の服用、外用、お口の管理指導→再評価 |
55,000円 |
はっぴー歯周病ドック(各種検査とトリートメント)
健口(お口と歯の健康)になって楽しく幸せな人生を送っていただく年間プランです
歯周病ドック(各種検査とトリートメント)
歯周病の状態を把握し、将来的に起こりうるお口のトラブルを回避するための検査と予防治療です。歯周病ではないと思う方〜中等度の歯周病の方におすすめです。
項目 | 内容 | 説明 | 費用(税込) |
歯周病チェック |
3,7 |
保険治療では回数が必要のため、1回しかいらっしゃれない場合に自費で対応しますができれば保険治療がお勧めです |
5,500円 |
簡易歯周病ドック |
1,2,4,5,7,9 |
保険治療ではできない検査を取り入れお口の中を把握していただき、スタンダードな歯周病トリートメントをします |
22,000円 |
念入り歯周病ドック(初回) |
1,2,4,5,6,7,8,9 |
保険治療ではできない検査を取り入れお口の中を把握していただき、念入りな歯周病トリートメントをします |
55,000円 |
念入り定期歯周病ドック(3ヶ月〜1年ごと) |
4,7,8,9 |
念入りな歯周病トリートメントをします。 |
16,500円 |